帯状疱疹

帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる、帯状に小さな水ぶくれと赤み、神経痛を伴う病気です。

もともと水痘にかかったあとに、体内（神経節など）に隠れていたVZVが、加齢やストレスなどで免疫が低下したときに活性化し、発症します。

50歳以上に多くみられ加齢とともに発症率があがり、70歳代で発症する人が最多となります。

体の片側、脇や胸、背中などにひりひりしたような痛痒さや違和感が出現し、その後皮膚症状（赤みを伴う水ぶくれ）が出てきます。水ぶくれはやがてかさぶたになり治っていきます。

しかし時に、帯状疱疹後神経痛と言われる合併症を残すことがあります。

帯状疱疹の皮膚症状が治っていても3か月以上痛みが続く合併症で、内服薬などでコントロールすることが主ですが、治りが悪いことも多くつらい症状です。このような症状が起きないためにも、予防接種が重要と考えられています。

治療は抗ヘルペスウイルス薬を投与します。可能な限り早めに治療を行うことが重要とされています。

塗り薬は内服による治療が行われていれば不要とされていますが、時に応じて行うことがあります。

令和7年度より、帯状疱疹を定期接種化することとなり、補助がでるようになりました。

枚方市での定期接種の詳細や対象者はこちらを参照ください。

帯状疱疹に対するワクチンは2種類あり、特徴を以下にお示ししますので、よく読み定期接種を希望される際はどちらかを選択ください。迷われる際は、一度ご相談ください。

※取り寄せになりますので、ご希望の方は事前にお電話にて予約をお願いいたします。

	乾燥弱毒生水痘ワクチン	乾燥組替え帯状疱疹ワクチン（シングリックス）
分類	生ワクチン	不活化ワクチン
接種⽅法	⽪下注射0.5ml　 1回で接種終了	筋⾁内注射0.5ml 2か月の間隔をあけて2回接種
予防効果	【接種後1年】6割程度の予防効果【接種後5年】4割程度の予防効果	【接種後1年】9割以上の予防効果【接種後5年】9割以上の予防効果【接種後10年】7割以上の予防効果
接種できない方	妊婦・免疫不全者・薬剤治療等により免疫抑制状態の人	本剤にアレルギーのある⽅発熱や体調のお悪い⽅
費⽤(税込)	8,100円定期接種での自己負担額は4400円	44,000円（2回接種：1回22,000円）定期接種での自己負担額は1回あたり11000円

稲垣医院